fml 3.0 の設定 -- エラーメールの処理 --

 [用語]
   % はユーザの prompt
   # は root の prompt
   $EDITOR は自分の好きなエディタ

   メーリングリスト名やディレクトリは適当に読みかえてください
   ここではデフォールトの値を使って説明しています。


○	概要

・	概要

MLの規模が小さい場合はエラーメールも管理者が個別に対応できるかもしれ
ないが、規模が大きくなると自動的になんとかしたいとおもうようになるもの
です。例えば季節の変わり目では大学や会社を辞めたのにアドレスの変更など
をしないままにする人のせいでエラーが一斉に発生します。この場合 user
unknown などが大量に返ってきます。

fml 附属の libexec/mead.pl というプログラムはこのエラーメールを解析し
一定回数以上のエラーが返ってくるとそのユーザを削除するようにできます。
デフォールトでは「このユーザは消すべきだと管理者に教える」ようになって
います。が、自動的に削除してしまうようにすることもできます。

・	MTAごとの挙動

エラーの返し方についてはRFC1891 DSN (Delivery Status Notification)とい
う規格があります。sendmailはDSNに対応してくれてますが、qmailのように無
視して VERPs (Variable Envelope Return Paths)に頼っているMTAもあります。

DSNは複雑なのと情報を教えすぎるのでそんなもの嫌だとかいろんな意見があっ
てちっとも普及してません。一方VERPsはMTAが配送する時に送り主は

	return-path-user.account=user.domain@my.domain

などのようにユーザのEmailアドレスを含んだ形でフェイクします。このおか
げでエラーが返ってきた時には確実にどのユーザのエラーかわかります。しか
し原理的にメール一通ごとに送り主を変更しなければならないためあるISPに3
万通配送する場合は3万回ばらばらに送り込まないといけません。

つまりSMTPは本来配送をまとめて送り込むことができるのにもかかわらず、ネッ
トワークや送り先のメールサーバに多大の負荷をかけることになります。


○	meadの設定

・	OSにmeadの設定を加える

% makefml newml elena

でMLを作成した際には include-mead という設定ファイルが作成される。中
身は次のようなもので /usr/local/fml/libexec/mead.pl を呼びだします。
/var/spool/ml/elena/include-mead と /var/spool/ml/elena/aliases を見て
みて下さい。

[include-mead の内容]

"|/usr/local/fml/libexec/mead.pl -m report -S /var/spool/ml -D /var/spool/ml/elena -E /usr/local/fml"


[aliases のmeadの部分 (デフォールトではコメントアウトされています)]

elena-admin: fukachan, :include:/var/spool/ml/elena/include-mead


mead での処理を有効にするためには /etc/aliases に

elena-admin: fukachan, :include:/var/spool/ml/elena/include-mead

この行を付け加えて newaliases を走らせるだけで良いです。


○	mead の進んだ設定

・	コマンドラインオプション

独立に指定できる2つのオプションが大事です。
	-m  モード
	-k  アクション

-m は自動で処理を行なうか、それともレポートを受けて管理者が処理を行なうか?
-k は処理の仕方で bye か off です。


・	例: 自動で削除に変更する

/var/spool/ml/elena/include-mead で -m report を -m auto にする。
/etc/aliases の設定は特に変更する必要はない。

"|/usr/local/fml/libexec/mead.pl -m auto -S /var/spool/ml -D /var/spool/ml/elena -E /usr/local/fml"


・	例: 自動でなおかつ、削除ではなくOFFに変更する

/var/spool/ml/elena/include-mead で -k off を付け加える。/etc/aliases 
の設定は特に変更する必要はない。

"|/usr/local/fml/libexec/mead.pl -m auto -k off -S /var/spool/ml -D /var/spool/ml/elena -E /usr/local/fml"

○ 

[詳細]は
../errormails/index.html 


           Copyright (C) 1999 Ken'ichi Fukamachi
                   All rights reserved. 

$Id: errormail-handling.wix,v 1.2 2000/04/28 16:57:58 fukachan Exp $